
沖縄・那覇で「人手が足りない」「外国人材を採用したい」という企業の方から、特定技能についてのご相談が年々増えています。特定技能1号は、人手不足が深刻な産業分野において、一定の専門性・技能を持つ外国人を「即戦力」として受け入れるための在留資格です。2019年4月に創設され、対象分野は段階的に拡大されてきました。この記事では、元入管職員の行政書士が、特定技能1号の対象分野・要件・申請の流れを、企業の方にも働く方にも分かりやすく解説します。
特定技能1号で受け入れが認められているのは、次の16分野です。2024年3月の閣議決定により、従来の12分野に4分野が追加されました。
沖縄では、宿泊・外食業・農業・建設・介護などでの受け入れニーズが特に高い傾向にあります。なお、2026年1月にはリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野の追加も決定していますが、試験など受け入れ体制の整備が進んだ段階で順次開始される見込みです。自社の業務が対象分野に当てはまるかは、分野ごとの運用要領で細かく定められているため、事前の確認が欠かせません。
特定技能1号で在留できる期間は、通算して原則5年以内です。この5年は連続している必要はなく、たとえば繁忙期だけ受け入れるといった柔軟な形も可能です。ただし通算期間が5年に達すると、それ以上は特定技能1号として在留できません。
特定技能1号では、配偶者や子を呼び寄せる家族帯同は原則として認められていません。家族と暮らしながら長く働きたい場合は、後述する特定技能2号への移行を目指すことになります。
特定技能は「一定の技能を持つ人材」を受け入れる制度です。そのため、単純作業のみに従事させることは認められていません。ただし、日本人従業員も行っているような、主たる業務に付随する関連業務であれば差し支えありません。この線引きを誤ると、後の更新で問題になることがあります。
分野ごとに定められた技能評価試験に合格し、あわせて日本語試験(日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト)に合格するルートです。海外から新たに人材を迎える場合や、留学生を採用する場合はこの流れになります。
技能実習2号を良好に修了した方は、対応する分野への移行であれば、技能試験・日本語試験がいずれも免除されます。すでに日本の職場に慣れている人材をそのまま雇用し続けられるため、企業にとっても負担の少ないルートです。
特定技能は、企業側にも一定の体制が求められる制度です。主なものは次のとおりです。
このうち「支援計画」は、生活オリエンテーション、住居の確保、日本語学習の機会の提供、相談・苦情への対応など、来日した方が安心して働き暮らせるようサポートする内容です。自社で対応が難しい場合は、登録支援機関に委託することもできます。
特定技能2号は、より熟練した技能を持つ人材向けの在留資格です。1号との大きな違いは、在留期間の上限がなく更新を続けられること、そして要件を満たせば家族の帯同が認められることです。現在、介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業を除く11分野が対象とされています(介護分野は「介護」という別の在留資格で長期在留が可能です)。長く働いてもらいたい人材については、2号への移行を見据えた育成が有効です。
2024年6月に成立した改正入管法により、技能実習制度は廃止され、2027年4月から「育成就労制度」が始まります。育成就労は、原則3年の就労を通じて特定技能1号の水準まで人材を育てることを目的とした制度で、日本語能力の要件が段階的に設けられる点が特徴です。
つまり今後は「育成就労(3年)→ 特定技能1号(最長5年)→ 特定技能2号」という流れが、外国人材のキャリアの基本形になっていきます。技能実習生を受け入れている企業や、これから採用を考える企業は、この制度変更を踏まえた採用計画が必要です。
沖縄県内で特定技能の申請を行う場合、窓口は福岡出入国在留管理局 那覇支局です。当事務所は申請取次に対応しているため、企業の方やご本人に代わって那覇支局へ申請できます。分野ごとの要件確認、支援計画の作成、協議会への加入手続きまで、一貫してサポートします。就労ビザ全般の基礎については、沖縄で就労ビザを取るには|技術・人文知識・国際業務の解説もあわせてご覧ください。
特定技能は、人手不足に悩む沖縄の企業にとって心強い制度です。一方で、分野の該当性、支援計画、協議会加入、各種届出など、確認すべき点が多いのも事実です。要件を満たさないまま雇用してしまうと、不法就労助長のリスクにもつながります。当事務所は、元入管職員の申請取次行政書士として、審査の実際を踏まえた受け入れ体制づくりをお手伝いします。「自社は対象分野に当てはまるのか」という段階のご相談でも構いません。初回相談は無料です。
通算で原則5年が上限です。5年が連続している必要はなく、期間を分けて働くことも可能です。5年を超えて働きたい場合は、特定技能2号への移行を目指すことになります。
技能実習2号を良好に修了していれば、対応する分野への移行について技能試験・日本語試験が免除されます。在留資格変更許可申請が必要ですので、在留期限に余裕をもってご相談ください。
特定技能1号では家族帯同は原則認められていません。特定技能2号に移行すれば、要件を満たすことで配偶者・子の帯同が可能になります。
外食業・宿泊はいずれも対象分野です。ただし従事できる業務の範囲が分野ごとに定められており、単純作業のみの雇用は認められません。業務内容の整理が重要になりますので、採用前にご確認ください。